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和田先生 [バクスト]

File-1 う:「嘘」[和田 秀樹]





 マスコミでよくお目にかかるので、なんだか余りいい気がしていませんでしたが、こうして書いたものを読ませていただくと、なかなか興味深いですね。
 精神科医は、職場で、患者の言うことをまっすぐに受け止めて、必死で聞きます。そんなところから、一種の職業病というか、職場と私生活とそう簡単には区別がつかないんですよね。
 という私は、はじめは精神科医になりたくて、なれず、臨床心理士になりたくて、なれず、精神分析家になりたくて、なれず、精神保健福祉士になりたくて、なれず。今に至っております。
 ものすごく興味はあるのですが、こうも自分の思うように人生進まないと、もう本当に嫌になってきます。

 話題がそれました。私は嘘は、他人のためにつくものと思います。判りやすい例でいくと、昔は(今はインフォームドコンセントでご本人に告げちゃうんだけど)ガンの告知の時、家族には聞かされてはいても、本人には絶対嘘をついていました。本当のことを告げた方がいいヒトにはそうするでしょうが、そうでない人は、一気に元気をなくしてしまい、もしかしたら治るかもしれなかったものまで、悪化させてしまうかもしれません。
 なんでも本当のことをいえばいいというものではないですよね。
 でも和田先生の姿勢は素敵です。私自身も余程でない限りうそはつけないですから。

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